山口大学技術経営研究科
山口大学

技術経営教育について

技術経営(MOT; Management of Technology)とは何か?

技術経営(MOT; Management of Technology)とは技術を効果的に活用して経営を行うことです。 
技術を開発することだけでなく、技術を生かして新しい商品を作り、利益を上げていくことや、技術を利用して業務効率を向上させることなど、技術経営は企業活動の広い範囲をカバーしています。 

専門職大学院とは何か?

専門職大学院は、社会的・国際的に活躍できる高度専門職業人養成のニーズに対応した、新しいタイプの大学院で、ビジネス・MOT分野では、全国で30大学・30専攻あります(2019年5月現在)。 
 MOT教育は、主として技術系企業の研究開発部門や企画部門に属して社会経験を持った方々を対象に、技術の本質と経営の両面に精通する能力を養成し、将来CTO(最高技術責任者)、またはその予備軍として活躍されることを想定しています。 

山口大学におけるMOT教育への取組み 

山口大学では1997(平成9)年に大学院特別講義・社会人特別講座「ベンチャービジネス特論」を開設して以来、地域共同研究開発センター、経済学部、工学部などの連携のもとで、MOTに関する教材開発、シンポジウム開催、学部・大学院でのMOT教育などに取り組んできました。2004(平成16)年には工学部にMOT教育推進本部が設置され、大学院理工学研究科でのMOT専門職プログラムを開始しました。 
 こうした長期にわたるMOT教育の実績をもとに、2005(平成17)年、西日本唯一のMOT専門職大学院となる「山口大学大学院技術経営研究科」を開設しました。

教育・研究等の特色

 【教育について】

技術経営(MOT)の教育研究を通じて、高い倫理観を備え、社会や企業・組織における様々な問題に対し、技術と経営の二つの視点から取り組み、創造的な成果を生み出していく能力を持つ技術経営者を養成しています。
 この目的のため、「MOT教育コアカリキュラム」を制定し、これに準拠した基盤・展開・応用科目、特別プログラム、特定課題研究の各科目を体系的に整備しています。
 社会経済のグローバル化に対応し、マレーシア、インドネシアなどのASEAN諸国に学生を派遣し、現地の社会・経済・産業について学ぶ短期研修を実施した実績があります。
 また、海外大学と連携した人材養成に取り組むなど、社会人、留学生を含め、時代の動向や社会構造の変化に的確に応え、課程制大学院の趣旨に沿った教育課程と指導体制を充実させています。

 【研究について】

経営系および工学系教員による学際的かつ実践的な研究実績をいかし、例えば、エネルギーマネジメントのような社会経済的な課題研究に取り組んでいます。
 また、中国、オランダ、ブラジル、マレーシア、インドネシア、タイなどの海外大学と共同でイノベーションに関する国際会議を開催し、研究成果を国際的に発信するとともに研究者の交流を通じて共同研究に取り組んでいます。