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授業科目

基盤科目

技術経営全般に関わる戦略的なスキルを学びます。また、技術経営の各領域における専門知識を習得するうえで基盤となる、経済、経営、知的財産に関する基本的な知識とスキルを学びます。

展開科目

戦略立案

経営的視点から技術の本質を理解し、戦略の形成と実行について理論面を学びます。

施策展開

経営のために技術を活かす、実践的かつ具体的な展開方法を学びます。

ビジネスプランニング

企業経営の成果に結びつけるためのプランの作成について学びます。

課題解決法

企業経営において直面する様々な課題に対する解決方法を学びます。

グループマネジメント

企業・組織運営のための知識と実践力を身につけます。

知的財産

経営のために知的財産を戦略的に活かす手法について学びます。

応用科目

今日の産業・社会が直面する様々な領域の課題の探求や最先端の知識を学び、新たなビジネス展開や課題の解決を目指します。

特定課題研究

受講者が自らのキャリアパスを想定したテーマ(事例研究やビジネスプラン等)を選定し、教員の指導の下、自主的に調査研究を進めます。

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授業科目一覧

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科目紹介

基盤科目

イノベーション・マネジメント

イノベーションは,単に技術革新に留まらず,従来とは違った新しい考え方,仕組みを取り入れ,組織,市場にて新たな価値を生み出すことを意味し,経営上の大きな課題である。その創出は,洋の東西を問わず,国の競争力向上,維持に関わる国家的課題であり,個々のイノベーションの担い手となる企業は,持続的創出を図る必要がある。本講義は,将来,企業経営に参画するマネジメント人材候補の技術者等々が,戦略的,体系的にイノベーションを理解し,知識を身に付け,所属企業においてイノベーションを起こして行くための実践能力を養うことを目標とする。イノベーション・マネジメントを戦略,組織,プロセスの3つの観点から解説し,基本的な知識をビジネスケースと関連付けながら習得することを目指す。

①戦略:経営戦略を実現するイノベーション・マネジメント,②組織:イノベーションを促進する企業組織,③プロセス:イノベーションの効果的実行プロセス。技術と市場を念頭に,探索→選択→実行→評価のイノベーション・マネジメントプロセスを解説する。

オペレーションズ・マネジメント特論

本特論では,製品開発,生産計画,資材調達,作業管理,物流管理及びプロジェクトマネジメントの観点から企業活動のオペレーション全般についての講義を行う。製品開発には,多大な時間と設備投資が必要であり,市場の将来動向を見据えた開発計画(目標)が重要な課題である。また,製品化においては,市場ニーズの把握と技術のロードマップを基にした製品化計画と量産化に向けた製造現場での生産管理や,資材調達,在庫管理,品質管理,さらに,物流,収益確保に亘るSCM(Supply Chain Management)の考え方と手法が重要である。本特論では,自動車用部品などの製品の開発・設計・製造の実例に基づいた講義を行い,討論・演習問題によって受講者の理解を深め,生産管理やSCMにおけるプロジェクトマネジメントの位置づけと役割についても学習する。

ビジネス法務

知的創作活動の成果は,私たちの社会に豊かさをもたらすとともに,それらを知的財産として活用する企業に価値創造と収益の機会を提供している。技術を基盤とする経営において,知的財産の適切な取り扱いは必要不可欠である。また年々増大する知的財産に関する情報を効率的に分析する能力が重要度を増している。

この科目では,財産権一般に関する民法等の規定のほか,特許法をはじめとする知的財産法,不正競争防止法,独占禁止法,訴訟等の紛争解決手続を定める法など,企業が知的財産を事業に活用する局面で必要とされる法領域を扱う。

講義では単なる法解釈の理解にとどまらず,法律を踏まえた契約における条項の選択,知財情報の取得と分析,効果的な権利化,権利範囲の解釈,訴訟対応,知的財産の戦略的活用等に関して基本的な実務能力獲得までを目的とする。

会計・エコノミクス特論

企業会計の中心となる損益計算書,貸借対照表,キャッシュフロー計算書の3表を中心とし,これらに関する基礎知識習得と実践的活用能力を短期間でマスターする。このためエクセルで独自に作成された表計算ソフトを用いたパソコンでの演習を行い,それぞれの財務諸表の数値の関係を理解する。また,収益性,成長性,安全性などの財務分析手法を学び,さらに投資収益率,現在価値,内部収益率,投資回収年数などについて演習を通じて理解し,ファイナンスに関する総合的な知識を深める。また,ビジネスパーソンに必要なミクロ経済学の基礎として,価格メカニズム,消費者および企業の行動の原理を取り扱う。

テクノロジー・マーケティング特論

新商品の開発は単に「機能する製品を作る」ことに留まらないという認識の下,本科目では最初に技術者・研究者が知っておくべきマーケティングの基礎知識を講義する。マーケティングに関わる基礎知識項目としてはマーケティングの定義,環境分析による市場機会の発見,セグメンテーションとターゲティング,マーケティングツールとしての製品政策・価格政策・流通チャネル政策・プロモーション政策などを取り上げる。

つぎに,技術者・研究者が直接関与するマーケティング活動として新商品開発を取り上げ,顧客の抱える問題の明確化,当該問題に対する暫定解としての概念設計,概念設計に基づくプロジェクトデザインと詳細設計,製造と試験といった新商品開発の各プロセスに関する知識とスキル(例えばQFD,デザインシナリオ)について講義する。マーケティングおよび新商品開発に関する理解の深化を図るため,受講生には演習としてオリジナルのアイディアに基づく商品企画を課し,本科目で学んだ知識とスキルを動員して商品企画書を作成させる。

企業戦略特論

本特論は,技術経営を学ぶ上で必要な経営戦略論にかかわる知識全般を身につけることを目的とする。特に経営学に関連した専門用語やディスカッションに参加する上で必要な経営分析手法及び戦略立案のフレームワークの理解を助けることを目的とする。MBAで一般的に講義される内容の中から,経営戦略論に限らず,技術経営にとって重要と思われる「経営学」,「マーケティング」,「財務」の分野にも焦点をあて,それぞれの専門科目履修が効率的かつ効果的になることを目指す。

展開科目

技術戦略特論

技術戦略は,経営戦略が機能別に細分化されたものであり,特に製造業にあっては持続的な競争優位確立と維持の上で最優先される戦略である。ビジネスプロセス全体に関係するため,単に技術開発レベルではなく,広い視野で考える必要があり,創出されたイノベーションを着実に企業価値へ変換させる方法論の構築と実施が基本的課題である。本講義は,将来的に組織や企業経営に参画して行くマネジメント人材候補の技術者等々が,イノベーション・マネジメントの推進と共に技術戦略の構築と実施の能力を養うことを目標とする。経営戦略論から始まり,技術戦略の構築方法と実施,技術戦略の理論と展開方法に関する知識を講義にて習得した後に,ビジネスの最先端における技術課題を扱ったケースを取り上げて,グループワーク,並びにケーススタディーにより,実践的に学習を行う。

オープンイノベーション戦略特論

この特論では,オープンイノベーションを有効に実施していくための戦略策定とその実践方法について学習していく。変化の激しい経済環境の中,自前主義での成長を指向してきた日本企業の近年の相対的な業績低迷は閉鎖的イノベーションの限界を如実に表している。その一方,プラットフォーム型ビジネスに代表されるように,戦略的な外部資源の活用によって環境変化に対する柔軟性と持続的競争優位の確保を両立する企業も多く散見される。ビジネスのオープン化がますます進展していく中,企業の持続的発展のためには,広範なビジネスエコシステムの中でいかにして他主体との関係性を構築しイノベーションを起こしていくかを戦略的に検討しなければならない。そこで,現代のオープンイノベーションとは何かについて,古典的なイノベーション戦略との対比によって検討すると同時に,オープンなビジネス環境に適した企業のあり方や必要なケイパビリティーについて検討していく。その上で,主要各国における国家ないしは地域政策レベルでのオープンイノベーション戦略の動向と企業活動に対するインパクトについて検討した後,企業の競争優位との関連において,オープンイノベーションの代表的アプローチである研究開発のアウトソーシングや特許のオープン化,あるいはベンチャーキャピタルの活用などについて,ケースを中心にして議論していく。

R&Dマネジメント特論

本特論では,企業・組織における新事業創成に向けて,研究開発(R&D)マネジメントの本質と理想像を,理論から実学まで国際的な視点で解説する。R&Dマネジメントとは経営戦略の意思を効率的,効果的に実現する方法の一つである。特に,多製品群を有し事業部制を取る多くの製造業においては,企業のCoreとなる研究部門と製品に直結するLocalな研究部門との連成が重要となる。ここではまず,時代の変遷に伴う研究発想の転換から,基礎・応用・実用化研究の分類から製品化までの流れを明確にする。その後,対象となる製品アーキテクチュアの定義を行い,製造業における研究開発・設計手法の実像を紹介,その理想像を議論する。さらには,研究開発・組織構築論,技術ロードマッピング論,知的財産およびビジネスポートフォリオマネジメント,市場の不確実性と経営戦略との整合性からなる意思決定論(数理),現場研究者の創造力育成論などにも展開する。結論として,イノベーティブなビジネスモデルを創出するためのR&Dマネジメントのあり方を,"効率的なプラットフォーム創成"と"New Design Thinking"の2つの視点から技術経営特有の学理として提起し,価値創造を最大限に高めるための施策を議論する。

マーケティングリサーチ特論

マーケティング・リサーチは,消費者や顧客を理解し,効果的なマーケティング戦略を策定するために必要不可欠なものである。情報やデータに基づく正しい洞察は,ビジネス機会の発見や効果的なマーケティングプランの立案など,経営戦略上の課題解決にとって大きな力となるからである。本特論では,マーケティング・リサーチの重要性を理解し,その基本的な展開方法を学ぶことを目的とする。具体的には,経営者やリーダーとして的確な意思決定を行うために,マーケティング課題の明確化と解決に焦点を当て,情報の特定,収集,分析,利用を行う体系的なプロセス全体を学習する。より深い理解のために,講義では,マーケティング・リサーチを調査プロセスと調査手法の2つの視点から論じる。後者については,統計解析が主な手法となる(機械学習についても多少取り上げる)ため,統計学の基礎事項についても学習する。なお,講義スタイルは,座学に加え,具体的な事例に基づいた演習を交えることで,効果的な学習を狙う。

ベンチャービジネス特論

本特論では企業設立後急速な発展を目指すベンチャービジネス全般についての知識と,事業計画の作成および資金調達に関する仕組み・方法を理解することを目標とする。ベンチャービジネスについては,シリコンバレーなど海外の成功事例やこれを支える社会の仕組みについても考察する。資金調達については,公的な支援策や補助金の利用,直接金融の手段としてのベンチャーキャピタルの投資やインキュベーションファンドの仕組み,ベンチャー企業の株式公開とM&Aによる出口戦略を論じる。また,間接金融利用の意義についても論じ,事例研究と受講者の討論を踏まえてベンチャービジネスに関する総合的な理解を深める。

ビジネスファイナンス特論

この特論では,企業の価値最大化を念頭に置いて,合理的かつ説得力のあるビジネスプラン策定と効率的な投資意思決定を行うために必要不可欠となる,ファイナンスおよび管理会計の知識を実践的に習得していく。まず,価値最大化という目的関数の意味とその背後にある財務論の重要な諸仮定やロジックについて,コーポレートガバナンスとの関係で理解する。これを前提として,投資意思決定の三要素である,①ハードルレートの推定方法,②投資評価尺度の選択と利用,③プロジェクトの定義とプランニングについて実際の企業のデータを活用しながら検討していく。①に関しては,主としてCAPM(資本資産価格モデル)を念頭に置いて株主資本コストを計算する事とあわせ,その前提となるファイナンスにおけるリスクの考え方も理解する。②に関しては,代表的尺度である投資収益率,回収期間,NPV,IRRおよびオプション価値について,計算方法に加えてそれぞれの特徴及び長所短所を習得していく。③に関しては,機会費用やシナジー効果など,意思決定時における検討範囲の確定法,計画精度を高めるためのCVP分析等の代表的管理会計手法の活用法に加え,シミュレーションを活用した投資意思決定についても学習していく。

戦略思考特論

問題解決・意思決定の思考とそれに関わる戦略的マネジメントについて講義する。殆どのビジネスの課題を対応するには,課題の本質を把握,適切な意思決定をするという一連の基本的な思考プロセスが求められる。実際,我々はビジネス上の問題に直面した際,無意識のうちに自分なりの経験で解決してきた。しかし,問題解決と意思決定の「技術」なしで,経験だけに頼るのは限界がある。この特論では事例・ケーススタディを通して,様々な経験(失敗と成功)を体系化して,意思決定・戦略思考の理論にまとめていく一方,戦略分析,戦略的マネジメント,リスクに対する思考やゲーム理論などの幅広い内容の講義を行う。

創造的問題解決特論

TRIZ(創造的問題解決理論)は特許分析に基づくテクノロジー予測,進化のトレンド分析,矛盾マトリックス分析と解決策の提示など,創造的な問題解決のための帰納的な理論体系を持っている。本講義では先ず問題発見・分析・解決能力,革新的な発明創出能力,創造的商品の開発能力等を飛躍的に高めるためのTRIZの理論的枠組み,手法,ツールの全体像について学習する。次に,技術の事業性評価能力や研究開発投資の意思決定能力向上のため,コンセプトの創造・評価,特許の高付加価値化,知的財産の戦略的かつシステマティックな展開などに関する理論と手法について理解した後,具体的な事例を題材にして創造性についてグループで議論する。さらに,自らアイディアを創出し知的資産化する能力を身に付けるために,主要先進国の特許データベースとTRIZとのリンクにより戦略的な知的財産創造をガイドしてくれる先進的ソフトウエアを用いた実践的な課題解決演習を行う。

経営組織特論

本特論では,マネジメントと経営組織に関する講義を行う。企業などの組織は,権限や成員間の上下関係などの階層的構造を持つ。また,稟議といったボトムアップ形式での階層構造を前提とした組織内での意思疎通が通常行われている。このような組織構造を一般的に公式的組織とよぶ。機能別組織,事業部制組織,マトリックス組織などが公式的組織の代表例である。機能別組織は,縦の命令系統で統率される形態である。事業部制組織は,企業の活動を製品別,地域別,顧客別に関連組織を束ねた形態である。マトリックス組織は,部門編成を機能と事業の二つの軸を同時に使う形態である。

公式的組織に対して,同期入社や同郷など成員間の自然発生的な個人的なつながりから生まれる非公式な組織も同時に存在する。この非公式組織は,組織全体の情報伝達やコミュニケーションに影響を与えている。このように,公式的組織と非公式的組織が混在している中で,組織内での情報交換が行われている。

ISO9000シリーズでは,組織を責任権限及び相互関係が取り決められている人々及び施設の集まりと定義し,組織は公的又は私的のいずれでもあり得るとしている。一方で,マネジメントとは,組織の目的を達成するために他人に一定の仕事をさせることであり,組織の構築は,マネジメントの重要な要素となる。そこで,本特論では,組織設計,組織構造,組織形態ごとの特徴などについてマネジメントおよび経営組織論の観点から講義を進める。

本特論の学習を通じて,このような二系統の組織体系を踏まえたうえで,実務においてどのように組織設計を行えばよいかへの示唆を与える。

本特論の到達目標は,経営組織に関する理論の基礎枠組みを学び,修得した思考方法をもって,現実の企業経営を整理,体系化することができるようになることである。

リーダーシップ論

「優れたリーダーシップとは何か」という問題は,経営学が成立する以前から存在し,哲学,倫理学,歴史,宗教,政治,軍事など様々な分野において,研究や分析がなされてきた。本特論ではリーダーシップを「集団の目標を設定し,その効果的な達成に向けて集団メンバーの協力と貢献を引き出していく能力」と定義する。リーダーシップをめぐる経営学的理論は,①特性理論,②行動理論,③状況適合理論,④変革型リーダーシップ理論の四つに概ね分類される。リーダーには,問題の設定や解決,部下の評価や鼓舞,組織の活性化など,様々な役割が要求される。しかし,その要求される役割は時代や状況によって変化する。どれか一つの学説を採用するのではなく,多様な視点を持ちながら,実務で役立つ内容を,技術経営を学ぶ学生が講義を通して習得することを目標とする。

知財戦略特論

本科目では,知的財産及び知的財産権(特許権,意匠権,商標権,トレードシークレット,著作権等)について,その法的保護制度の概略を解説しつつ,事業における差別化要因及び競争力確保の源泉として活用するオープンアンドクローズ戦略等に代表される技術経営者のための知財戦略について講義する。

特に,特許権等取得のための出願・権利化プロセス,研究開発過程と知的財産,ライセンシング戦略,技術提携や技術導入と事業戦略,共同開発における知財戦略,権利侵害紛争における対応戦略,事業戦略と標準化,パテントプール,独占禁止法と知財戦略,トレードシークレット保護と特許出願の切り分け,トレードシークレット機密管理プロセス,プログラム等著作権確保と事業戦略,オープンソースソフトウェアに係るリスク管理,実務に関連する直近の知財法政策環境,その他の知財戦略全般を中心に講義する。

国際知財法務特論

本科目では,技術経営者による国際的な事業判断にあたり重要となる,米国・欧州・アジアにおける主要国の知財法制度(特許法,商標法,著作権法,トレードシークレット保護法制など)の比較および各国における直近の知財法政策に関する解説を行いつつ,知財に関する主要な条約・協定について解説し,あわせて知財ライセンス契約,技術導入および技術支援契約,共同開発契約,プログラム・ライセンス契約,機密保持契約などの多様な国際的知財関連契約,米国・欧州・アジアの主要国における権利侵害訴訟制度,技術標準化における法的リスク,各国における独占禁止法・競争法によるライセンス・共同開発等規制,M&Aデューデリジェンスにおける法的リスク管理手法,オープンソースソフトウェアに係る法的課題などを扱うとともに,国際的な企業活動の事例に基づいて,国際的な知財の権利化及び活用を図る知財戦略の立案に必要な知識とスキルを獲得してもらうことを目的する。

応用科目

知財MOT特論

特許公報に代表される知財情報は,権利文書としての性格を有するとともに,技術の基本情報,技術開発を主導する研究者情報,開発を中止したあるいは失敗技術の情報,新商品情報等の様々な情報が含まれている。これらの知財情報を駆使することにより有用な経済活動が可能となる。

本科目では,公開されている知財情報の分析方法,審査・審判・特許権侵害訴訟の実務を理解し,知財戦略立案に資するスキルを獲得することを目的とする。

学生は,具体的な事例に基づいた演習・討論を通じて,特許権侵害訴訟において被疑侵害品が特許発明の技術的範囲に属するか否かについての論理構築,特許審査・審判・訴訟における発明の新規性・進歩性の有無の判断とその論理づけ,知財情報の取得・整理スキルを応用した特定企業の知財情報の分析,更に仮想あるいは特定の企業を設定した知財戦略の分析・立案を行う。

グリーンMOT特論

本特論では「グリーン」という言葉によって象徴される地球環境保護あるいは持続可能社会の実現に貢献する技術の研究開発および事業化について議論を行う。

いわゆるグリーン技術の研究開発および事業化は国内外の環境・エネルギー政策の影響を強く受ける。そこで本特論では,はじめに環境白書,エネルギー白書,World Energy Outlook等の環境・エネルギーに関わる公的文書にもとづく最新の環境・エネルギー政策の状況分析を行い,グリーン技術の有望分野を明らかにする。

次に各有望分野(例えば省エネ,新エネ,グリーンマテリアル等)における研究開発や事業化の現状について議論を行う。この際,受講生はそれぞれ興味があるグリーン技術に関する文献調査を行い,現状・問題点・将来の展望について報告を行う。また,当該分野においてビジネスの成功事例・失敗事例があれば,その経緯や成功・失敗の原因についての報告を行う。この調査報告においては技術のみならず,政策,法制度,市場など多様な視点からの検討を加えることとし,議論を通じて受講者の間で知識の共有を図る。

ライフサイエンスMOT特論

本特論では,製薬・バイオテクノロジー産業について焦点をあてる。これらの産業では,企業が深く基礎的研究に携わっていて,サイエンスとビジネスが密接不可分なところに大きな特徴がある。そのため,不確実性が顕著で,ビジネスが「ハイリスク・ハイリターン」型となる。サイエンスに基礎をおくビジネスが直面する特有の課題は,既存のビジネスモデル,アプローチ,制度や仕組みでは対応しきれない。本講義では,ポストゲノム時代の今,当該産業においてテクノロジーのイノベーションとビジネスのイノベーションは,どのような関係にあるのが望ましいのか,具体的な事例に基づきながら探究することを目的とする。具体的には,バイオテクノロジーというサイエンスの特徴と製薬のR&Dプロセスについて検討し,サイエンス・ビジネスの重要な特徴(不確実性,複雑性,学際性,変化の速さ)を理解したうえで,バイオテクノロジー企業の解決すべき課題を挙げる。そして,これまでに興ったケースを検証し,あるべき企業戦略,ビジネスモデルについて論じる。

ものづくりMOT特論

ICTの飛躍的な発展に伴い,デジタルエンジニアリング(DE)の活用能力がものづくり企業の経営を大きく左右するようになってきている。そこで,本講義では先ずDEを支えるために提供されている各種システムが製品企画,開発,製造だけではなく,物流,販売,調達,保守,修理,回収,廃棄など製品のライフサイクル全体に対してどのように活用され,どのように経営に寄与しているのか,また,それらの限界と課題は何かについて,技術と経営の両方の視点で議論・整理することにより,従来のDEの問題点を明らかにする。次に,概念設計など設計の初期段階でQFD,TRIZおよびCAE等を徹底的に活用する解析主導設計(ALD;Analysis-Led Design)の考え方について学び,なぜALDが革新的な製品を効率的に生み出すために極めて有効なのかについて理解を深める。さらに,ALDを活用した先進的な「ものづくり」を実践している企業の事例研究を用いて,DEをALDにまで高度化するための人材育成,技術開発,組織改革,インフラ整備などのあり方について議論する。

特定課題研究

受講者は将来のキャリアパスを想定した課題テーマを選択し,自主的に調査研究を進める。教員は研究の進め方や内容について,ディスカッションを通して指導する。研究成果として報告書の提出とプレゼンテーションを課し,それらの成果を複数名の専任教員の審査により評価する。

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