MOT教育コアカリキュラム

専門職大学院等における高度専門職業人養成教育推進プログラム

背景

技術経営系専門職大学院における学習内容の標準化は,教育の質の保証にとって不可欠です。

経営系専門職大学院協議会(MOT協議会)加盟校は,平成22年3月に「MOT教育コア・カリキュラム(「平成22年度版コアカリキュラム」)」をまとめました。同カリキュラムは複数のMOT専門職大学院の科目編成・認証評価において,学習内容の標準として重要な役割を果たしてきました。

しかし,それから歳月が経過し,社会・経済・科学・技術の変化に応じて「平成22年度版コアカリキュラム」を見直す必要性が生じております。

そこでこのたび,MOT協議会は,文部科学省「平成28年度・先導的経営人材養成機能強化促進委託事業」の一つとして,「経営系専門職大学院(MOT分野)におけるコアカリキュラム策定に関する調査研究」を実施し,その中でコアカリキュラムの改定作業を行うこととしました。

コアカリキュラム改定にあたっては,MOT協議会加盟校の代表者によって構成される「MOT分野コアカリキュラム改定委員会」が作業を進め,産業界や関係機関から寄せられた意見を踏まえながら,右にしめす改定版コアカリキュラム(「平成28年度版コアカリキュラム」)をまとめました。

MOT教育コアカリキュラム活用ガイドラインについて

MOT教育コアカリキュラムの役割は,MOT専門職大学院の修了生が最低限修得しておくべき教育内容と到達レベルとを体系化・明文化することにあります。これを専門職大学院における実際の教育に反映する場合には,各大学院が掲げているディプロマ・ポリシー,対象とする人材等を踏まえて,カリキュラムの設計,授業ごとの教育目標の設定,授業方法の選択,成績評価方法の確立,シラバスの作成等を実施しなくてはなりません。

本ガイドラインの役割は,MOT教育コアカリキュラムを活用して,MOT専門職大学院における体系的・効果的な教育を実現する方策を示すことにあります。本ガイドラインでは山口大学大学院技術経営研究科における教育を例として,MOT教育コアカリキュラムの活用方法を示すこととします。

コアカリキュラムの概要

「平成28年度版コアカリキュラム」は「平成22年度版」の枠組みを踏襲して,全ての学生が習得すべきと考えられる『学習項目』と習得した知識やスキルを活用して創造的な問題解決に取組む『創造領域』とで構成されています。

『学習項目』は学生がミニマム・リクアイヤメントとして習得すべき項目とその項目について到達すべき状況を示したものです。

『創造領域』は取組みの内容およびその成果の質的要件について示したものです。

主な改定点

「平成22年度版」から大きく改定された点は次の通りです:

  • 平成22年度版コアカリキュラムにおいて「総合領域」と称していた領域を,平成28年度版コアカリキュラムでは教育の内容を踏まえて「創造領域 (comprehensive area)」と改称した。
  • 平成22年度版コアカリキュラムにおいて「基礎知識項目」「中核知識大項目」と称していた領域を,平成28年度版コアカリキュラムでは教育の内容を踏まえて「基礎学習項目」「中核学習大項目」と改称した。
  • 「基礎学習項目」「中核学習大項目」において大項目レベルの記述を充実し,また,中項目のアップデートを行った。

問い合わせ先

〒755-8611
山口県宇部市常盤台2-16-1
山口大学 大学院 技術経営研究科
e-mail: mot@yamaguchi-u.ac.jp